Laboratory of Computational Genomics

TOUR

高校生向けゲノムツアー

ゲノム解析といってもどんなことをしているの?ゲノム解析をすると何がわかるの?そんな疑問に答えるゲノムツアーです。NGSというゲノム配列を決めることができる機械を使ってヒトの全ゲノム解析をする流れを見てみましょう。

ヒトのゲノム情報は個人情報ですので、対象者の同意や研究機関での倫理審査などの手続きが必要です。承認を受けたヒトのDNAを使用する必要があります。

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    DNAの抽出

    • 血液などの臨床サンプルからDNAを抽出します。
    • DNAの状態や濃度などの品質も合わせて確認します。
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    DNAライブラリの調製

    • DNAをNGSで解析するための処理をします。
    • DNAを読み取りやすいように切断し、機械が読み取るために必要な合成DNAと結合します。
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    NGSによるDNA配列の読み取り

    • DNAライブラリをNGSにセットして、ヒトゲノムのDNA配列を読み取る解析をします。
    • 読み取りは機械により自動で行われますが、ヒトゲノムは約30億塩基対ととても大きいため出てくるデータも膨大です。
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    ゲノム配列の組み立て

    • コンピューターを操作して、個人のゲノムを組み立てていきます。
    • NGSから得られたDNA配列のデータは染色体のいろいろな部分の断片的な配列です。これをパズルのように組み立てて、元のヒトゲノムを再構築していきます。
    • ゲノムの違いをみつけることで、体の形や体質、病気との関連などがわかります。
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    ゲノムの違いを見つける

    • 組み立てたゲノムを見ることができます。ALDH2という遺伝子で塩基が変わっている部分がありました。この違いを見ることでお酒の強さがわかります。
    • 私たちのゲノムはそれぞれ違いがあり、それにより形質などの個性が生まれます。
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    ゲノム解析からわかること

    • 研究対象としているのは疾患原因となるゲノムの違いや将来の疾患発症のリスクなどです。
    • 疾患と一言で言ってもいろいろな疾患があり、遺伝によって決まるものもあれば決まらないものもあります。
    • 遺伝性の疾患は全ゲノム配列でその原因を決定できる可能性があります。疾患の罹りやすさと関係するゲノムの違いもあります。
    • 罹りやすさと関係するゲノムの違いは将来どんな疾患に罹る可能性があるかを知り、予防することに役立ちます。
    • また、健康な長寿者を調べることで健康なヒトの特徴を知ることができる可能性もあります。
    • ゲノム解析から予測できることもあれば予測が難しいこともあり、この研究を進めることでゲノム情報に基づく医療の実現が見えてきます。